日経Biz GTF

日経BizGTF

MBA流キャリアマネジメント塾
MBAドリル
eラーニング「通勤大学MBA実践講座」
Q16
キャッシュフローに関する記述として正しいものを次の5つの中から全て選んで下さい。
A.キャッシュフローとフリーキャッシュフローの意味するものは全く同じである。
B.割引率が5%、1年後のフリーキャッシュフローが84万円のときの正味現在価値は80万円である。
C.キャッシュフローというのは簡単に言うと、純利益に減価償却費を加えたものである。
D.プロジェクトAとプロジェクトBのどちらかに投資をしようと考えているとき、内部収益率判断がA>Bなら、NPV基準判断がA<BであってもプロジェクトAに投資するべきである。
E.例えば、割引率が10%のとき、0年目に10万円で購入した寿命が2年の機械の減価償却費は一年目は5万円、2年目は(10万円÷1.1)=約4.8万円になる。
【回答】
A.キャッシュフローとフリーキャッシュフローの意味するものは全く同じである。
不正解です。

(解説)
簡単に言うと、フリーキャッシュフローというのは、通常のキャッシュフローから投資家が自由にできない支払い利息などのお金を差し引いたものです。

B.割引率が5%、1年後のフリーキャッシュフローが84万円のときの正味現在価値は80万円である。
正解です。

(解説)
84万円÷(1+0.05)=80万円となります。
ちなみに1年後ではなく二年後だと
84万円÷(1+0.05)2=76.1万円となります。

C.キャッシュフローというのは簡単に言うと、純利益に減価償却費を加えたものである。
正解です。

(解説)
厳密に言うと、キャッシュフロー=営業利益×(1−法人税率)+減価償却費−運転資本の変化−投資 で定義されています。しかし、これはあくまで、財務諸表から判断する場合で、簡単に純利益+減価償却費と考えていいです。

D.プロジェクトAとプロジェクトBのどちらかに投資をしようと考えているとき、内部収益率判断がA>Bなら、NPV基準判断がA<BであってもプロジェクトAに投資するべきである。
不正解です。

(解説)
ちょっと難しい話ですが、内部収益率によるプロジェクト評価はプロジェクトの規模自体を繁栄しません。例えば、1万円の投資で2万円の利得があるプロジェクトと、100万円の投資で200万円の利得があるプロジェクトが同等の価値であるという結果が出てきます。ですから、内部収益率によるプロジェクト判断は非常に危険です。それよりはいくら投資すればいくらリターンがあるかという判断であるNPV判断の方が信頼性のおける評価手法であるといえます。

E.例えば、割引率が10%のとき、0年目に10万円で購入した寿命が2年の機械の減価償却費は一年目は5万円、2年目は(10万円÷1.1)=約4.8万円になる。
不正解です。

(解説)
減価償却の計算は割引率は関係ありません。割引率に関係なくただ購入費用を償却年数で割るだけです。ですからこの場合の減価償却費はは10万円÷2年=5万円となります。
   

Copyright 2004 Nikkei Human Resources, Inc., all rights reserved.
Global Taskforce K.K., all rights reserved.
日経Bizキャリア グローバルタスクフォース 日経BizGTF