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Q17
分権組織には、「機能別組織」や「マトリックス組織」、「事業部制組織」、「カンパニー制」など数多くの種類がありますが、次の各記述の中で、分権組織に関する誤った記述はどれでしょう。一つ選んでください。
A.機能別組織というのは開発、製造、販売といった経営機能ごとに編成した組織のことを言う。
B.事業部別祖漆器の事業分離の基準は市場、顧客、地理的位置、そして製品である。
C.事業部別組織のメリットは長期の利益志向が強まることにある。
D.マトリックス組織の問題点を挙げるなら、二元的命令系統による困難性である。
E.カンパニー制の組織では、損益計算書に加え、貸借対照表までもが、業績評価の対象になる。
【回答】
A.機能別組織というのは開発、製造、販売といった経営機能ごとに編成した組織のことを言う。
不正解です。

(解説)
開発、製造、販売といった経営機能ごとに組織編成したのが機能別組織です。機能ごとの専門性を高めるのに適した組織形態となっています。機能別組織では、研究員は開発部門に、営業マンは販売部門に、というように機能ごとに同一部門に集められることになります。そのため、スキルや知識の伝達・共有化がしやすく、専門性を高めやすく、効率性が追求できるというメリットがあります。

B.事業部別祖漆器の事業分離の基準は市場、顧客、地理的位置、そして製品である。
不正解です。

(解説)
事業部組織は、組織が生み出すアウトプットに焦点を当てた組織形態で、製品、市場、顧客、地理的立地などを基準に決まります。この組織形態では分権化によって事業部長レベルでかなりの経営判断を行うことができるため、意思決定が迅速化されるのが、最も大きなメリットです。

C.事業部別組織のメリットは長期の利益志向が強まることにある。
正解です。

(解説)
事業部組織は、事業部長レベルでかなりの経営判断を行うことができるため、意思決定が迅速化されるというメリットはあります。さらに、短期の利益志向が強まり、中長期的な施策が打たれにくくなるといった点が問題点として指摘されています。従って、この選択肢は誤りであると分かります。

D.マトリックス組織の問題点を挙げるなら、二元的命令系統による困難性である。
不正解です。

(解説)
マトリックス組織は、複数の目標を同時に追求するために考え出された組織形態で、お互いの組織の持つめりっとぉ共有していこうとするものです。一方、間接費の増大、二元的命令系統による困難性や、マネジャー間のパワー闘争の激化に代表される、ように非効率性という問題も含まれています。

E.カンパニー制の組織では、損益計算書に加え、貸借対照表までもが、業績評価の対象になる。
不正解です。

(解説)
カンパニー制とは、事業部を社内分社化して、事業部制よりも厳格に独立採算制を採用する分権組織です。カンパニー制では損益計算書に加え、B/Sまでも業績評価対象になります。管理責任者は投資の権限も与えられるので、投資利益率が評価基準となります。
   

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