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Q33
次の会話文は、とある会社員のぼやきです。5人のぼやきの中で、ゼロベース思考となっているものを一つ選んでください。
A.創業時に助けてくれたA社とは一生付き合っていこう。
B.俺たちの事業分野は企業規模が大きく成功に反映される分野なので、小規模なわが社に勝ち目はない。
C.この商品の返品率は高すぎる。今すぐにでも、生産を中止するべきだ。
D.わが社の文房具の売り上げを上げるために、文房具で作ったオブジェのコンテストを開こう。
E.あの人はコーヒーに角砂糖を5つも入れている。あの人のコーヒー甘すぎるのではないかしら。
【回答】
A.創業時に助けてくれたA社とは一生付き合っていこう。
不正解です。

(解説)
この意見はゼロベース思考ではありません。ゼロベース思考のポイントの一つに「今までの経験や既存概念にとらわれない。」というのがあります。この人は長年の付き合いだから仲を大切にしようという経験により判断基準を定めておりゼロベースに違反しています。

B.俺たちの事業分野は企業規模が大きく成功に反映される分野なので、小規模なわが社に勝ち目はない。
不正解です。

(解説)
このサラリーマンは「この分野は企業規模が繁栄する分野である。」という固定観念から、勝手に「わが社に参入の機会はない」と決め付けてしまっています。「参入する」「参入しない」にこだわらず例えば、「わが社の規模を大きくする」などといった解決策もあります。

C.この商品の返品率は高すぎる。今すぐにでも、生産を中止するべきだ。
不正解です。

(解説)
この会社員は「返品=リスク」という固定観念にとらわれてしまっています。例えば、考え方次第では、「返品=顧客の声」というスタンスを取れば、この返品から次の商品開発へのヒントを得ようという考え方にもつながります。

D.わが社の文房具の売り上げを上げるために、文房具で作ったオブジェのコンテストを開こう。
正解です。

(解説)
この人はゼロベース思考を実践しているといえます。「鉛筆=書くもの」という固定観念にとらわれていないために、その思考範囲も格段に広がります。

E.あの人はコーヒーに角砂糖を5つも入れている。あの人のコーヒー甘すぎるのではないかしら。
不正解です。

(解説)
この人は「コーヒーに入れる白い四角いもの=角砂糖」「角砂糖=甘い」という固定観念から抜け出していません。従って、ゼロベース思考ではありません。
   

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